2013年4月から6月にかけて、「サンティアゴの道」 (El Camino de Santiago)
を歩いたときの記録です。
サンティアゴの道には、いくつかのバリエーションがありますが、今回歩いたのは、
最もポピュラーな
「フランス人の道」 (El Camino Frances) と言われる道です。
フランス人の道 を歩く人の多くは、ピレネー山脈のフランス側の麓にある、
サン・ジャン・ピエ・ド・ポー (Saint-Jean-Pied-de-Port) の町から歩き始めます。
私の場合は、まず、フランス国内で最大のロマネスク教会と言われている、
トゥールーズ (Toulouse) の聖セルナン聖堂に立ち寄った後、
カトリックの聖地であるルルド (Lourdes) まで列車で移動しました。
ルルドからは、フランス国内に無数にある長距離ハイキングコース (Grande Randonee) のひとつである
GR-78 に沿って、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーまで歩きました。
GR-78 は、サン・ジャン・ピエ・ド・ポーと地中海沿岸にある
ナルボンヌ (Narbonne) を結ぶルートで、総延長は、約 600km ですが、
私が歩いたのは、その内の 125km ほどです。
サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからは、昔、ナポレオンが通ったという「ナポレオンルート」を登り、
ピレネー山脈の西の端に近いレポエデール峠 (Col del Leporder 標高：1,450m） を越えて、
スペインに入りました。
スペインに入ってからは、ほぼ西に向かって、約 800km を歩き続け、
サンティアゴ・デ・コンポステラ (Santiago de Compostela)
に到着しました。
その後も、さらに西に向かい、中世のヨーロッパでは、世界の果てと考えられていた、
フィニステレ (Finisterre) まで歩き、
ついでに、映画「星の旅人たち」（原題：The Way）の最終場面に出てくる
ムシア (Muxia) の
「舟の聖母教会｝(Santa Maria de Barca)まで行って、今回の巡礼旅を終了しました。
ルルドからの総移動距離は、約 1,100km ほどになります。
私のようにクリスチャンではない者が歩いても、
「巡礼」と言ってもいいのか？という疑問も浮かびましたが、
実際に歩いているヨーロッパの人たちを観察すると、途中の町や村にある教会などに立ち寄ることもせずに、
ただサンティアゴに向かって歩いているだけの人も多くいたので、私の場合も、
一応「巡礼」ということにさせていただきました。
カミーノの雰囲気を味わっていただけるように、
写真をたくさん掲載すると共に、できるだけ客観的な記述をするよう心掛けました。
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