気まぐれ歳時記

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 一月は往(い)ぬ 2003/01/28

 お変わりありませんか。またまた『気紛れ歳時記』を送ります。 新年の気分をじっくり噛み締める間もなく、1月がはや過ぎ去ろうとしています。 まさに『一月は往ぬ』

 この季節、人家や街路に、黒金黐(くろがねもち)の赤い実と 少々黄緑がかった葉の対比が鮮やかです。橘擬[(たちばなもどき)/ピラカンサス] のぎっしりかたまった濃い真っ赤な実と濃緑の葉の対比も同じく鮮やかです。 人家の庭などには、千両、万両、藪柑子(やぶこうじ)などの赤い実も目立ちます。
 南天、寒椿などとともに、雪に埋もれる赤い実や花には『寒』の爽やかさを感じます。

 正月初出の日に長野へ出張し、行き帰りの車窓から、北アルプス、 御嶽山、恵那山、伊吹山などの雪景色を楽しみました。
 また中旬には、島根県安来市へ出張の帰り、2年ぶりに冬の 大山(だいせん)に寄りました。 麓の淀江町に住む古い友人で、大山の主のような長田さんの案内で、 大山寺から元谷小屋まで、僅かの距離でしたが、雪中行軍を楽しみました。 私の体調がいささか優れなかったため、尾根筋までは行けませんでしたが、 時々降りしきる雪と、早くも膨らみを見せる山毛欅(ぶな)の 冬芽(とうが)が印象に残りました。

 下旬に入って、退院後4回目の検査を受けました。緊張しながら交わす Doctor との いつもの会話・・・。
 「藤原さん、その後体調はどうですか。食べ物は何でも美味しく食べられますか。」
 「体の調子は悪くありません。何でも美味しくいただいております。」
 「そうですか、それはよかった。ずっと再発の疑いはあるのですが、 今日の検査では、綺麗な尿が出ていますから、今のところ再発の兆候は見られません。 次は4月に内視鏡で検査します。疲れとストレスを溜めないように くれぐれも気をつけて下さい。」
 「はい、どうもありがとうございました。」
 取り敢えずホッとする一瞬です。『何が起ころうとも、あるがままに平静に・・・』 と願っているものの、『覚悟』などという立派な心境とは ほど遠いところに居る私です。

 1月最後の週末に高槻のポンポン山の雪道と、寓居の近くの甲山周辺の 冬木立の下道を Trekking しました。雪道も、冬枯れの明るい木立の中も、 軽い荷物を背負い、脚拵えもしっかりと歩くのは実に爽快なものです。

 さてこの度、『PHPほんとうの時代』3月号に、特集記事 『ウオーキング生活の楽しみ方』が掲載されることになりました。 1月14日にインタヴューを受け、ゲラの校正ももう終りました。
 さすが雑誌記者です。道を歩くことへの私の想いを実にうまく まとめてくれています。物好きの方、どうぞ買って読んでやって下さい。 発売予定は2月18日。大きな本屋さんには置いてある筈です。

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